「ポイントカードをお持ちですか？」と聞かれない日はないほどポイントシステムが氾濫している昨今だが、実は導入店舗側にとってのポイントシステムは維持コストがかかるもの。引当金の増大もあって悩ましい側面がある。そこにアンチテーゼを掲げ、顧客と店舗、さらには地域経済が共生しつつ共通ポイントを活用できる仕組みを提供するのがサイモンズ社（東京都中央区）のサイモンズ・ポイントになる。チサンやロワジールで知られるホテルグループ・ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツや、ハワイアン雑貨のフラハワイなどは導入企業の一例。企業側にコスト削減やマーケティング力向上などのメリットがあることはもちろん、顧客側にはポイントモール経由でＹａｈｏｏ！ショッピングなどのポイントアップができる利点がある。貯まったポイントは提携旅行代理店を通じて航空券の購入にも使える。年会費無料なので、なじみの店やホテルが導入しているなら１枚持っておきたい。

何でもポイントがつく昨今、大手であれ中小であれ、大事な資産を預ける銀行にも取引内容に応じたポイントシステムがしっかり存在している。たとえば三井住友銀行ならば投資信託などの金融取引、または定期預金残高や住宅ローン残高に応じてポイントが付与される仕組みだ。貯まったポイントは定期預金への金利上乗せなどに使える。みずほ銀行ならば貯まったポイントをＡＴＭ時間外手数料無料や振込手数料無料に使えるといった具合だ。意図的に増やせるタイプのポイントではないが、あれば得できるポイントと言えるだろう。

変わり種ポイントとして一度チェックをオススメしたいのが、加入している生命保険や損害保険が独自に設定しているポイント。すべての企業で持っているわけではないが、たとえばニッセイの「サンクスマイル」なら契約内容確認やアンケート協力、サービス継続の際にマイルが貯まり、カタログギフトなどと交換ができる。ソニー損保では自動車保険の新規申し込み（条件あり）でソニーポイントが付与され、ソニー製品の購入などに充てることが可能だ。